MAXIM MAX9704 ストロベリー・リナックスのキット編


http://strawberry-linux.com/catalog/items?code=32001



このキットは他の2つに比べてなんと出力が10倍!!

にもかかわらず、基板はこんなに小さいからビックリ!
お弁当ソースと比較してみてもこんなに小さいんです。


あと他のキットと違う部分といえば電源電圧が10V〜24Vと高く、しかも動作範囲が広いこと。
それとEMI低減のために発振周波数が常に変動するモード! が装備されていることでしょうか。







ねーよw








無信号時の+OUT対GNDの波形 5V/div  0.5μS/div

キャリア周波数は670KHz±7%で変動しているとのこと。







キャリア周波数940KHzの固定モードにて+OUTおよび-OUTの対GND波形。

微妙なジリジリは何なんだろう。





0.2μS/divに拡大してみると、無信号にもかかわらず波形が同一では無いように見える。





+OUT対-OUT間の波形を観測すると、無信号でもこれだけの出力が出ていた。
これは何を意味するのか。





それではいよいよ音出し。ヤドカリしてみる(笑)

試聴してみて気付いた点をいくつか書いておきましょう。


・残留ノイズは少なめ。多分TPA2001D1のキットと同じ程度。しかし、こちらは聴こえてくるのは
キレイなホワイトノイズだけで、あっちのキットでは作り方によってしばしば聴こえる「ピー」というような
発振系なノイズが無い分、安定して動作しているように感じられる。

・発振周波数が変動モードになっている場合、サーという残留ノイズが多くなる。
固定モード同士では聴感上の違いはなさそう。

・電源電圧を上げると、残留ノイズも大きくなる。

・ゲイン設定は小さくしたほうが残留ノイズが少なくなる。

・TPA2001D1のキットに比べてこちらのほうが歪みは少ないと思う。ただし、小出力だからといって
微小領域だけでなくなるべく電圧範囲を広く使ったほうが特性は良さそう。

・ポップノイズが少ない。電源を突然落としたりしても、目立ったノイズが出なかった。これは優秀。


ってな感じで、概ね良好な感じです。期待age




ちなみにジャンパーの設定はこうするのが良さそうです。
ゲイン13dB、発振周波数940KHz
※マニュアルに書いてある端子G1とG2は逆になっている気がします。



さてさてさてさて、この次の段階はトランス製作ですか。
電圧フルスイングでヘッドホンがフルドライブできるくらいの巻線比、
ようするにフルスイング5Vが10Vになったと考えて1次側の巻数が2倍になった
トランスを作ったら、音量的にも残留ノイズ的にも歪率的にもGOODな感じに仕上がるはず。
構想はこんな感じ。




こんな感じで大体いい感じに仕上がるはず。
一応、音圧優先とノイズレベル優先で切替えられるようにしときました。

…ちょっと、だれか一足先に作ってみない!?




2008.3 追記

…ってーことで、トランスが出来上がってまいりました!

まずは特性表から。(クリックで拡大)









っと、こんな感じのトランスが仕上がってまいりました。
キャリア周波数である1MHz近辺で10〜17dBくらいの減衰ということなので
EMI低減も兼ねていい感じではないでしょうか?

ちなみに、秋月のキットのところでも書きましたが、同じ設計のトランスを
作ってもらうことが可能です。型番はA48-128となります。
興味のある方はぜひつくってみて感想を教えてください。





で、ケースに組み込み。



試聴や実験の結果、とりあえず310Ω:32Ωの一番変成比の大きい接続にしました。
第一印象で音質が良かったので。しかし、これでも音量は十分です。
もうしばらく試聴していろいろ調整してみたいと思います。
(でも後日やっぱり164Ωに変更)

※アンプ基板とトランスの間に数十Ω程度の抵抗(±それぞれに39Ωとか)を
入れると質感が良い方向に変わる感じがしました。お好みでお試しください。





※参考用に写真を追加しました。2008.5.1


    



    
トランスはアルミのLアングルで固定。



電解コンデンサはスルーホールを利用して裏面に取り付けました。



かなりギチギチに詰めているので、もう少し余裕のある設計をオススメします。
ケースはタカチのHEN110412Sです。
ボリュームはTPA2001D1のページに書いた回路で、固定の10KΩ2本は取り付けていません。
入力カップリングのコンデンサは少々容量の大きいものにするほうが良さそうです。
写真では電解を仮付けしていますが、これだとフタが閉まりません!







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