ヘッドホンのインピーダンスを測ってみた
■SONY MDR-CD900ST 公称インピーダンス63Ω
80Hzあたりにピーク(f0: 104Ω)があり、また20KHzを超えるとインピーダンスの上昇がみられた。
測定した個体では、1KHzにて70Ωを指示していた。
■SONY MDR-7506 公称インピーダンス63Ω
CD900と比べて全体的に若干低めで、低域のピークも少ない。
1KHzでの実測値は59Ω
■Classic Pro CPH7000 公称インピーダンス63Ω
SONYの某ヘッドホンをまるでパクったかのようなヘッドホン。
周波数特性もそっくり。1KHZでの実測値は63.4Ω
■AKG k271studio 公称インピーダンス55Ω
低域のピークがなだらかなのと、高域のインピーダンスがかなり上昇しているのが特徴。
悪くいえばボコボコ。1KHzでの実測値は62.6Ω
■ULTRASONE PROline650 公称インピーダンス75Ω
インピーダンスのカーブは低域で若干もり上がりがあるものの、他のヘッドホンと比べて
かなりフラットなのではないでしょうか。1KHzでの実測値は74.7Ω
■iPod付属イヤホン (nano4Gについてたもの)
スペック等は不明。1KHzでの指示値は33.7Ω。低域のピークは160Hzで41.1Ω。
■beyerdynamic DT770PRO 250 (250Ω仕様)
よりスムーズな再現力を持つミキシングエンジニア向けの250Ωとのことで、ハイインピーダンスの
部類に入るヘッドホンです。f0が45Hzと、低めになっているのが特徴です。
周波数特性は5-35000Hzとなっていますが、低域をしっかり出すには高めの送り出しインピーダンス
をもったアンプで駆動するのが良さそうです。20kHz近辺でもインピーダンスが上がってますので
影響があるかもしれません。
■番外編
SONY MDR-CD900STのコードの抵抗によるクロストーク
ヘッドホンのコード2.5mの中身は実は4芯ではなくて3芯になっていて
両chのユニットのGNDが共用されている。
電線の抵抗値は約0.6Ωだが、この抵抗によってチャンネルセパレーションが悪化する。
(ちなみにフォーンプラグ+ジャックの実測値は0.1Ω程度でした)
ネットの情報によると音作りの為に意図的にこのように配線してあるという話もあるが、
この共通インピーダンスのせいで反対側のチャンネルの音声の逆相成分が干渉してしまう
のは良くない事だと考える。実際、共通インピーダンスがあると音の芯が無くなり、
低音が浮いたような音になってしまう。
参考までにクロストークの値を測定してみた。
MDR-CD900STのユニットからコードを外し、LRの電線端をそれぞれ75Ωの抵抗で終端。
Lchのみ0dBuの信号を供給。出力インピーダンスは40Ω。
RchへのクロストークをdBrで表した。
1KHzでの値は-46.5dB。高域でより悪化しているのはケーブルの線間容量のせいだろう。
この値をどう考える!?
■番外編2
超磁歪材料接触式音響機器GMMエキサイタ JB-GM01(秋月電子)の
インピーダンス
1KHzで6.8Ω、20KHzで118Ωってな具合でした。
また何か測る機会があったら追加します。
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